節税と従業員のモチベーションアップになる決算賞与

節税と従業員のモチベーションアップになる決算賞与

決算賞与とは

 

決算賞与とは、会社の決算間近になって予想以上に利益が出ていることが判明したとき、従業員に賞与を出すことで利益や税金を減らす方法です。

税金を払うよりは従業員へ還元することで、節税になるだけでなく従業員のモチベーションアップにもなるので、とても有益な節税方法です。

利益が出ているということは従業員ががんばってくれた成果ですから、この決算賞与を励みに来期も頑張ってくれたらさらなる利益が見込めるでしょう。

 

決算日までに支給できるとき

 

決算日までに従業員に決算賞与を支給することができれば、問題なく経費となります。

 

決算日までに支給できないとき

 

決算日まで時間がない、資金繰りなどの理由で決算日までに従業員に決算賞与を支給することができず翌期に支給するときは、原則として翌期の経費になります。

しかし、例外的に、決算賞与を当期の経費にすることができる場合があります。

以下の3つの条件をクリアすることができれば、この翌期に支払う決算賞与が当期の経費として認められるのです。

 

①決算賞与を受ける従業員全員に、決算賞与の支給日と金額を通知する

 

税務調査対策として、通知書を受け取った従業員から受領印をもらっておくとよいでしょう。

 

②翌期になってから1ヶ月以内に決算賞与を支給する

 

支給日を明確にするために銀行振り込みで従業員に支給するとよいでしょう。

 

③決算において決算賞与を未払金計上する

 

デメリット

 

決算賞与は、本来利益が出すぎたときにその利益の一部を従業員に還元するものです。

しかし、翌期も順調に利益が出たらよいのですが、翌期になって急激に経営が悪化したときはどうでしょうか。

一度決算賞与を受け取ってしまうと、次回ももらえると従業員は期待するものです。

決算賞与をもらえないと判明したとき、従業員のモチベーションは下がってしまうかもしれません。

ですから、決算賞与を実行する場合には事前に従業員に対して決算賞与とはどんなものかを説明し、毎年必ずもらえるものではないことを理解してもらうことが重要でしょう。